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よくわかる
パチスロ講座
5時間目
「パチスロの法律」

 
第5回目は、普段は知らずに打っている「パチスロの法律」です。
なぜ払い出しは15枚が最大なの?
なぜBIG確率は1/240が最大なの?
などなど。実は以外と細かく決まっています。



 皆さんが普段遊んでいるパチスロも実は法律によって規制されていることはご存知だろうか。
2005年には出玉による規制が敷かれたことは有名だが、出玉以外にも1ゲームあたりの遊技時間からリールの図柄サイズまで細かく法律によって管理されているのである。
 
 パチスロに関する法律は「風営法7号営業」に関する項目で規制されている。これは、キャバクラなどが4号営業、ゲームセンターなどが8号営業という分類のことである。警察内での管轄は警察庁生活安全局生活環境課というところになる。
 
 パチスロは正式名称「回胴式遊技機(かいどうしきゆうぎき)」といい、パチンコとはちがう法律が適用されている。
数年に一度改正され、名称も4号機、4.5号機、5号機などと変わって行く。ちなみに4号機の改正が行われてから5号機の改正までは約10年という長い時間があった。
 
  さて、本題の法律部分だが、今回は4号機の法律を見てみたい。文面自体が難しく書かれているため、ここでは簡単に解釈した上で細かく見ていこうと思う。

 


 
【4号機の法律】
●リールについて
 まず、回胴(リール)に対応した数の停止装置(ボタン)が必要な事、リールの回転数も1分間の最大回転数が80回以内と決められている。このためリールの1周は約0.8秒となる。払い出し枚数についても1回の最大が15枚までと決まっている。停止位置も、停止ボタンが押されてから190ms以内に停止しなければならない。よって、最大で引き込める図柄範囲は4コマまでとなっている。(4コマまでと書かれている訳ではなく、1周0.8秒のスピードだと190msでは4コマが限界。)
 
●ウェイトについて
 パチンコ同様、1分間で減っていくお金の最大値が決まっているため、1ゲームの最低時間は4.1秒となっている。そこでリール回転開始時にウェイト時間を入れて最低時間の調節をしている。急いで遊技するとリールがなかなか回らないのはこのため。
 
●確率について
 BIG確率が4号機の5ラインAタイプでは、なぜ約1/240が最大だったのだろうか。それは全図柄の組み合わせ数によるのである。21個の図柄が3本のリールにあるパチスロの停止図柄の最大組み合わせ数は9261通りになる(21x21x21=9261)。実はここに配置出来るボーナス図柄に制限があったのである。1ラインあたりの入賞図柄の組み合わせは1/1500を超えてはならないなど細かく規定されている。すると最大確率は約1/240なのだが、7ライン機などはこの確率をさらに引き上げられたため、1/100台の確率が実現出来た。
 
●ボーナスでの獲得枚数について
 BIG1回での獲得枚数も限りがある。1回の入賞で得られるメダルの最大は15枚と決まっており、さらに
AタイプBIGならば30回の小役ゲームが最大で、そのうち3回のJACが可能。さらにJAC中は12G又は8回の入賞で終了する規定なので、おのずとBIG1回で獲得出来る枚数には限りがある。以前山佐から発売された「M771」という台が1枚がけの15枚目押しでBIG一撃771枚を実現した。これが事実上の最大獲得枚数だ。
  
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 と、こんな感じで定義されていく。
実際はもっと細かく、リール窓の材質や下皿の形状まで細かく規定があるのだが、ここでは割愛させていただいた。いずれ機会があれば全原文を載せて解釈してみたい。
 
 
さて・・・。
 
 お気づきの方もいると思うが、ここでは「獣王」や、「ミリオンゴッド」「吉宗」などのサブ基板AT機やストック連荘機のことは触れられていない。というよりも想定すらされていない。いかにこれらの機種が画期的なシステムだったかが分かると思う。
リプレイタイムと押し順制御によって本来の法律をおよそ無視した設計が可能となってしまったのである。BIGの確率・出玉や1回での最大払い出し15枚こそ守られているが、これが1Gでガンガン連荘することなど法律では想定されていないのだ。ましてや1000円で19Gしか回らず、GOD図柄が揃えば10万円吐き出す台など毛頭考えられてはいない。
もちろん保通協でも試験はしっかりとやっている。しかし、その都度ナビ通り逆押ししたり、色目押ししたりはしていない。最も期待値が高い打ち方(普通はオール順押し)で適当打ちし、17500G試験した時の出玉率で合否を判定する。
つまり試験現場ではサバチャンはほとんどとりこぼし、1G連の俵ナビは全て無視して試験されている。「爆裂機もただの渋い台となり検定は通過」というわけだ。ところがどっこい。市場ではお客は全て目押しするし、ナビにも従う。メーカーの意図した爆裂仕様に早変わりとなるのである。
 
 こうして荒れ狂った4号機後期の状況が5号機の登場を早める結果となってしまった。
(いやー、しかしほんとに楽しい一時代を経験させてもらいました。)
 
 もちろん、5号機には5号機の法律が新規で適用されているので、興味のある方は調べてみてはいかがだろう。いずれまた触れてみたいと思う。普段何気なく打っている台も法律に則して考えていくといろいろと面白い発見があるかもしれない。



以上、「パチスロ抽選の法律」でした。

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